CPIと株価の関係
2022年12月 CPI ポイント説明
- モノやサービスの値段が1年前と比べて4%高くなっている
- 上昇率が1981年の41年ぶり
- 日本に悪影響な数値
- 要因は円安と原油高
- 為替
国内の物価が上昇したら「円安」、逆に国内の物価が下降したら「円高」になる -
株価
CPI2%超え→金融引き締め→株下げ
CPI2%未満→安定した景気→株上げ
上げたか、下げたかではなく、そのときの経済状況による
CPI ディテール説明
▶︎CPI(消費者物価指数)とは
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全国の世帯が購入する財やサービスの価格の平均的な変動を測定するもの
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総務省が毎月作成している
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結果は経済施策や年金の改定などに利用される
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上昇率2%以内が物価の安定に適切
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上昇率2%超の急激なインフレは、企業業績の悪化や個人消費の落ち込みにつながり株価下落要因
▶︎インフレ
- インフレとは日用品やサービスの物価(値段)が上がること(お金の価値が下降している)
- 1年前に比べてモノの値段が4%値上げしている=インフレしている
- 4%上昇ってどのくらい?
例)平日に買うお弁当 ¥500 → ¥520(4%値上げ)
1年間でお弁当が4,800円の値上げ = 1年でお金の価値が4,800円減った
「なんだ~1年でたったの4,800円か~」と思ったアナタ。
お弁当だけで4,800円です。
アナタは1日にお弁当1つで生活していますか?
毎月20万円ぐらい消費している人(年収420万円想定)は1年で9.6万円も多く支払うことになります
すべての消費活動で4%値上げすると1年でかなり大きな出費となります
▶︎要因
円安と原油高
- 円安
日本は食品やエネルギーの輸入依存度が高い→円安の場合、相手国に支払う円が増える→コスト増加→価格に直撃(値上げ)
食品の輸入割合は約62%(主にアメリカ、中国、オーストラリア)
エネルギー資源の輸入割合は約90%(主に中東地域)
2022年10月に円相場 1ドル=150円台 1990年以来 約32年ぶりの円安水準
為替が小売価格に反映されるのは数ヶ月〜半年程度 - 原油高
ロシアからの原油供給の滞り
新型コロナによって落ち込んだ需要が世界的に回復傾向
欲しい人が多いのに、原油供給が枯渇している状態
(需要と供給のバランスで、欲しい人が多ければ値段は上がる)
▶︎主な値上げ(モノ)
- 食品
- エネルギー
食品62%、エネルギー資源90%と、輸入度合いが大きく、急激な円安でコストに直撃
▶︎値上げされないサービス
教育や病院などは外国から輸入するものではないので値上げされない
(サービスの値段は人件費の割合が大きい)
▶︎過去の推移
▶︎4月に1.3%上昇し、2%超え
ほぼ食料品とエネルギーだけで、日銀が目指すインフレ2%を超えた
原材料価格・資源価格の上昇がいかに物価の押し上げに効いているかわかる
日銀が目指すものは、モノとサービスの双方が物価上昇するインフレ
今回のコストプッシュ型インフレは日本経済への悪影響が大きく、持続性には欠けるため日銀は喜んでいる場合ではない
▶︎為替への影響
▶︎株価への影響
▶︎今後
円高に転じれば、コスト要因が収まり、インフレ率も和らぐ
円安の原因は日米の金利差も一因としてあるため、円高にするには金融緩和修正をせざるを得ない
金融緩和修正の場合、円高になり株安に繋がるため、日銀の動きは注視する必要がある
(金融緩和修正→債券の金利上昇→資金が株から債券へ流れる→株安へ)
2022年12月23日の金融政策決定会合で金融修正緩和を決定後、株式市場は一時900円安へ
次回、2月24日のCPIに注目が欠かせない
▶︎スケジュール
今後のCPIの発表スケジュール
毎月第3週目の金曜日に前月分が発表される