信用倍率と株価の関係
信用倍率とは
- 信用取引における買い残高÷売り残高によって求められるもので、「貸借倍率」と呼ばれることもある
- 信用倍率を見ることで、他の投資家たちの動向を知ることができる
- 株価の値動きの傾向を知るための有効な手段
信用取引とは
ABC証券に50万円入金した場合
- 現物取引・・・証券口座の残高内で株式を取引する(50万円分の株式取引可能
- 信用取引・・・証券口座の残高の約3倍までの株式を取引できる(150万円分の株式取引可能)
信用取引の買建と売建とは
- 買建は証券口座の現金や株券を担保にお金を借り入れて株券を購入し、値上がりしてから売却することで利益を出す方法
買建した株が値下がりした場合
損失+値下がり幅が大きい場合は追加保証金の入金 - 売建は証券口座の現金や株券を担保に株券を借り入れて、それを売却し、後に買い戻して株券を証券会社に返す方法
R社の株式を100株借り入れて1株1,000円で売却し、後に800円で100株を買い戻して証券会社に返却した場合、200円×100株=2万円の利益が出る
信用倍率とは、信用取引の買建と売建の比率を意味する
信用倍率で株式分析をする
- 市場が「信用売り」と「信用買い」のどちらに傾いているのかを知ることができる
- 信用倍率が1よりも高ければ、信用買いの残高が信用売りの残高よりも大きい
- 信用倍率が高い
「今後株価が値上がりする」と考えている投資家が多い
または、「将来株を売る」予定の投資家が多い - 信用倍率が低い
「今後株価が値下がりする」と考えている投資家が多い
または、「将来株を買い戻す」投資家が多い
- 信用倍率は如何様にも捉えることができるため、信用倍率だけを見て株を買うのはおすすめしない
- そもそも信用取引をしている人の絶対数が少ない場合、信用倍率が傾向を正確に反映していない可能性もある
- 信用倍率で将来の値動きがどうなる、と判断するための材料にはならない
NT倍率と株価の関係
NT倍率とは
- 日経平均をTOPIXで割った指数(日経平均株価÷TOPIX)
- 「N」は日経平均株価、「T」はTOPIXのことで、日経平均株価がTOPIXの何倍であるかを表したもの
- 両指数間の相対的な強さを示している
- TOPIXより日経平均株価が強ければ上昇する「NT倍率」
日経平均の上位銘柄がTOPIX寄与度上位にランクインしない理由
- TOPIXは時価総額が大きくても浮動株が少ないと構成ウエイトが小さくなる
- ソフトバンクは1銘柄で日経平均全体の4.4%を占めている
- ただし、孫正義氏の持ち株比率が34%と多く、浮動株が少ないためTOPIXのウェイトが低めになっている
日経平均とTOPIXを割る理由
- 日経平均は225銘柄を除数で調整した株価平均型の指数
=株価の高い値がさ株の影響が強い - TOPIXは東証一部全上場銘柄の浮動株基準の時価総額加重平均の指数
=浮動株が多く時価総額の大きい銘柄の影響が強い - このように計算方法の違いによって銘柄構成が異なることから、日経平均とTOPIXの動きに乖離が生じる
- 上昇相場でも常にどの銘柄が上昇するわけではなく、一部の銘柄しか上昇しない上昇相場もある
①相場全体が上昇基調→日経平均とTOPIXは同じように上昇
②値がさ株だけが上昇→日経平均だけ上昇(ハイテク株・外需株など)
③浮動株だけが上昇→TOPIXだけ上昇(大手銀行株・中低位株)
このように、上昇相場といってもその中身は様々で、その時々のテーマなどに応じて特定の業種・銘柄だけが大きく上昇し、その他の銘柄は上昇力が乏しかったり、逆に下落してしまうことがある
こうした市場のトレンドを測るときに利用される指標として「NT倍率」がある
※値がさ株・・・株価の高い株
※浮動株・・・売買される可能性の高い株
※加重平均・・・値の重みを加味して平均する方法
例)100円で1,000株、200円で2,000株、300円で3,000株で同銘柄の株式購入
加重平均→(100*1,000+200*2,000+300*3,000)÷(1,000+2,000+3,000)=233
単純平均→(100+200+300)÷3=200
NT倍率が上昇する理由
- NT倍率が上昇しているときは、日経平均の上昇率がTOPIXの上昇率より高いことを示す
- 値がさ株や輸出関連株などの外需株が強いと日経平均が相対的に上がり、NT倍率も上昇する
NT倍率で株式分析をする
- 倍率が上昇→大型株が買われず、小型株、値がさ株が戻している
- 倍率が下落→値がさ株中心に売られている
- TOPIXが動かない→時価総額の大きい株が買われてない時で相場の弱い時に現れ
- 今はハイテク株が優位(=NT倍率上昇局面)なのか、内需関連株が優位(=NT倍率下落局面)なのかが分かる
- 最も注目すべきは、横ばいだったNT倍率が上下どちらかの方向に動き始めたり、下落を続けていたNT倍率が反転上昇したり、上昇を続けていたNT倍率が反転下落したりする場合
このとき、株式市場での物色対象が大きく変化することが多く、それを早めに感じ取り、株価が大きく動いている銘柄からその時々の株式市場でのテーマを予想する
空売り比率と株価の関係
空売り比率とは
- 信用取引にて、空売り(新規売り)されたまま買い戻されていない株数の比率のこと
(噛み砕くと 「1日の売りの売買代金に占める空売りの比率」) - 空売り残高比率(%)= 空売り残株数 ÷ 1日の出来高 × 100
- 空売り比率 ≠ 空売り残高(信用売り残)
- 空売りをすると株価は下がる
- 「価格規制あり」+「価格規制なし」= 空売り比率
※空売りとは「信用取引で株を借りて売ること」(自分で持っていない株を売る)
※自分で持っている株を売る場合は「現物の売り」となる
空売り比率の目安
- 通常は20〜30%で推移
- 20%割れで相場が天井圏(株価下落サイン)
- 38%以上になれば底値圏(株価上昇サイン)
- 50%を超えても底値でないことが多い
空売り比率の傾向
株価上昇パターン
- 空売り比率上昇→ショートカバー(空売りの買い戻し)の期待→株価上昇
株価下落パターン
- 株価上昇中に空売り比率も上昇→株価下落圧力
(「もうそろそろ下げる」見通しの投資家が多いため)
(空売り比率高い→短期志向の投資家が多い→先安観が強い) - 株安局面では空売りで利益を得ようとする投資家が増える
日経平均株価と空売り比率の関係
2022年の日経平均株価(青色・左軸)と空売り比率(黄色・右軸)を重ねたグラフ
- 空売り比率が下がると株価は上昇する場面あり
- 空売り比率が上がっても株価は下がらない場面あり
テクニカルチャート:VIX指数(S&P500)
VIX指数とは
- Volatility Indexの略
- S&P500指数のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数
- 一般的に、数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安を感じているとされる
VIX指数傾向
- MACDが切り上がり、ゴールデンクロスになると下がる前兆
- MACDがゴールデンクロスを形成したら目先警戒感高めに考える
テクニカルチャート:RSI
RSIとは
- 「Relative Strength Index」の頭文字
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買われすぎか、売られすぎかを判断するための指標
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過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計を、同じ期間の上げ幅の合計と下げ幅の合計を足した数字で割って、100を掛けたもの
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一般的に70~80%以上で買われすぎ、20~30%以下で売られすぎと判断
RSIの傾向
- 9日のRSIが25を割ると下げやすい
- 9日のRSIだけが上がってくると落ちやすい、下に突出してくると割と下げやすい
- 9日と14日が75超えるとかなり強い
- 9日と14日が25以下に捕まると、どっちかが25から這い上がってこないと上に行こうとしない
- 25を割ると最弱波形、割ってないと底堅い動きになる
- RSIの9日が緩やかに14日を抜くと良い感じ。大きく抜くと売られる
楽天日本株4.3倍ブル(3.8倍ベア) 利益計算方法
時価評価額から利益を算出する方法
(基準価額 ÷ 10,000)× 保有口数 = 時価評価額
時価評価額 − 買付金額 = 利益
基準価額は「MINKABU」サイトで確認
楽天日本株4.3倍ブル:基準価格・チャート投資信託 - みんかぶ(投資信託)
楽天日本株3.8倍ベアⅡ:基準価格・チャート投資信託 - みんかぶ(投資信託)
日経平均先物の上昇率から利益を算出する方法
昨日の保有金額 × (日経平均先物上昇率(%)× 4.3(3.8)+ 1 )= 投資額 + 利益
日経平均先物の上昇率は「投資の森」サイトで確認
日経平均先物から基準価額を算出する方法
昨日の基準価額 × (日経平均先物上昇率(%)× 4.3(3.8)+ 1 )= 今日の基準価額
(今日の基準価額 ÷ 10,000)× 保有口数 = 投資額 + 利益
基準価額速報値は「MINKABU」サイトで確認することもできる
当日の速報値は23:30頃に更新される
楽天日本株4.3倍ブル:基準価格・チャート投資信託 - みんかぶ(投資信託)
楽天日本株3.8倍ベアⅡ:基準価格・チャート投資信託 - みんかぶ(投資信託)
楽天日本株4.3倍ブルについて
楽天日本株4.3倍ブル ポイント説明
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日経平均先物の騰落率に対して4.3倍の値動きを目指した投資信託
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投資信託で人気の「レバレッジナスダック」【愛称】レバナス(2倍)よりもハイリスク
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一般的に中長期の投資には向かず、比較的短期間の投資に向いている金融商品
楽天日本株4.3倍ブル ディテール説明
▶︎基準価額の変動について